大恭建興

外装材の耐久性②

2018.04.23 / 家づくり

今度は外壁。
やはり屋根材同様、耐震性に有利な、軽い材料を使う事が多い。
ガルバリウム鋼板、杉、レッドシダー、などがダイキョースタンダードですね。
ガルバは屋根材と同じく穴あき保証が20年という商品が主流。
相応の色あせはあるけれど、20~30年はきっと耐えてくれる。
木製外壁については、経年変化を許容すればガルバと同じくらいはいけるはず。



軽くて長持ちと言えば、樹脂サイディングも外せない。
日本ではあまりメジャーではないが、アメリカでは圧倒的なシェアと実績がある。
塩化ビニールで出来ていて、熱や衝撃にも強い。
樹脂サッシと同じ素材なので普通のプラスチックとは耐候性が段違い。
30年保証をうたっている商品が多く、おそらくガルバよりも高耐久でしょう。
日本ではリフォーム向け商材と言う側面が強いけれど、
新築で使ってもいいじゃないかとも思う。
(デザインや質感が独特なのであまり流行らないのかも・・・)



外壁工事に必ず使われる、隙間を埋める材料に
“コーキング”とか“シーリング”と呼ばれるものがあります。
サッシとの取り合いや外壁材の継ぎ目の隙間を埋めて、防水するわけですが、
このシール材の寿命は5年~10年。そこからいずれ雨水が入る。
だからその下地の防水層が大切で、この白いシートが二層目の防水を担います↓



“透湿防水シート”という代物で、
これがまたピンからキリまで色々な商品がある。
ダイキョーで標準的に使っているものは、
本家本元のデュポン社のタイベックシート。
メーカーは20年保証をうたっているので、多分これが一番高耐久。



フクビのエアテックスシートは10年保証だ。でもこれも商品としては良い方。
JIS規格をクリアしているというだけの無印商品には
薄っぺらで頼りない物も多々ある。向こう側が透けて見えるくらいの。
そういう商品にはあまり耐久性は期待できないと思う。



透湿防水シートに張る防水テープの耐久性はどんなもんでしょう。
こういう風にサッシと透湿防水シートのに対して貼り付けるテープ↓
これだって劣化すれば雨水が入ってしまう。。。



ダイキョーでよく使うのは光洋科学のエースクロス。
メーカーによると50年程度の耐久性があるとのこと。素晴らしい。



つまり、外壁を20年~30年もたせようと思ったら、
外壁材だけでなく下地防水層の耐久性もよく考える必要があるということ。
木製外壁や樹脂サイディングは、
そもそもシール材を使わない“オープンジョイント”という方法もあり、
「外壁材の隙間から多少の雨水は入る」という考え方で施工する。
そういった手法の場合は、下地防水層に頼ることになるため、
より確実な防水層を設けなけらばならない。

屋根のルーフィングや外壁の透湿防水シート。
建物が出来上がったら見えない部分ではあるけれど、
少し値が張っても質の良いモノを使うのがベターなんだと思う。
長寿命な外装材には長寿命な下地防水層を!!

小幡 大樹

小幡 大樹

専務取締役・一級建築士

大恭建興に相談してみませんか?
突然の訪問や無理な営業活動は一切いたしません。
新築、リフォーム、住まいに関する疑問・質問などお気軽にお問い合わせください。
カタログのご請求や見学会の来場予約もお待ちしております。
ページ上部に戻る