大恭建興

たまには一年点検の様子でも

2024.05.18 / 家づくり

昨年5月にお引渡しさせて頂いた “東栄の家”

先日、定期点検にうかがってきました。

細かいメンテナンスで反町監督がちょくちょく寄せて頂いておりましたが、

お引渡後一年が経過したので、このタイミングで全面的な点検を行います。

いわゆる「一年点検」というヤツですね。

住まい手の目に触れる部分に関しては、何か不具合があればすぐにわかるんですけど、

そうでない部分は不具合があっても気が付きにくい。

まずは反町監督が床下に潜って、家中の床下空間を目視点検です。

問題がある事はそうそう無いですけど、それを確認をする事が大切。

このお宅は基礎断熱工法+床下エアコン暖房というダイキョー定番仕様。

澄家による床下24時間換気と、冬季は床下暖房を行っているので、

湿気やカビの気配は皆無。カラッとしております。

24時間換気システムの給気口が床下にあるので、床下空間は常に正圧状態。

ゆえに床スリットから塵が床下に落ちにくく、埃っぽさも最小限です。

また、一体打設ベタ基礎という事で白蟻に対する防御力は絶大。安心感が違います。

床下には給排水管、澄家のダクトが巡っております。

それらの具合も目視確認、特に問題は無し。

健全な床下空間でした。

スマホで床下の写真を撮って、施主様にもご確認頂く。

中には自分で床下に潜る物好きな施主様もいらっしゃいますが、

ほとんどの方は床下に潜りませんので、それは物珍しい光景かと思います。

あたりまえですけど、エアコンや24時間換気システムのフィルターには汚れが溜まります。

それをきちんと清掃しているか確認させて頂きます。あたりまえの確認。

今回の施主様は完璧にお手入れを実施されておりました。すばらしい。

しかし極まれに、「エアコンのフィルターって掃除しなきゃいけないんですか!?」

と一年点検時に驚かれる事があります。・・・私の方がビックリです。

お引渡時に清掃方法を説明させて頂き、手引書もお渡ししておりますが、

人間ですから忘れる事もありますよね。

フィルター清掃を怠ると様々な不具合が起こるので、しっかりとお手入れしましょう。

7年前からほぼ全棟に入っている海外製食洗器。

ミーレ、ボッシュ、AEG、メーカー色々あるけれど、基本どれも同じ。

末永く健全に使い続けるためには少しコツがあったりします。

私自身も歴7年近いユーザー。

色々と実験もしておりますので、知見はそれなりにあるので何でも聞いてください。

洗剤の種類や量の過不足、運転コース選択、庫内洗浄の頻度などをヒアリング&アドバイス。

全館暖冷房の運営状況もヒアリング。

初年度の暖房シーズンは皆さん勝手がわからず四苦八苦することもありますので、

屋内の湿度管理のお話もしつこくさせて頂きます。

高性能住宅は加湿器や除湿器を用いずに、

ある程度の湿度コントロールが可能です。

また、お手持ちの湿度計が狂っていて、

正確な湿度を把握できていない事例が度々ありますので、

複数台の設置をお勧めします。

(湿度計の寿命は3年という話もある)

(古くなったら新品に入れ替えましょう)

屋内床の状況も確認。

ヘムロックの無垢床は経年変化で色味が濃くなっておりました。

一部、節が抜けたので直してほしいとの事。パテで埋めておきましょう。

2階の趣味部屋を覗かせて頂くと、造作書棚に趣味の品々が収まっておりました。

マンガ本、セル画、フィギュア、etc、贅沢な空間ですね。

書籍が多いとのお話だったので、床の積載荷重を割増して構造計算を行っております。

一般住宅の床積載荷重≒180kg/㎡ のところ、事務所の床積載荷重≒290kg/㎡ を適用。

普通の家よりも2階の床が強め。棚に本を詰め込んでも安心です。

外回りも目視確認。

外壁やサッシ、雨樋、室外機、給湯器などを見て行きます。

築一年ですから特にめぼしい変化は無い。

基礎コンクリートの状態も全周確認。

ヘアクラックが一部あった程度で特に問題ありませんでした。

(ヘアクラックというのはコンクリートの微細なひび割れ。構造的に問題はないもの。)

放置していても問題ありませんが、

目立つ箇所だったので専用の補修材で埋める事にしました。

と、こんな感じで一年目の点検を行っております。

アフターメンテもしっかりやってますよアピールでした。

小幡 大樹

小幡 大樹

専務取締役・一級建築士

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