基礎コンクリート完成後、大工工事が始まります。
土台の下に敷く気密パッキン。
ダイキョー仕様と各部の指定部材が違いますが、
やっていることは全般的に同じ、キチンとした高気密高断熱住宅。
仕事の要領も似たようなものなので、特に問題ありません。
その上に土台を並べてアンカーボルトを締めて固定。
出来る範囲の気密補強を行うという事で、構造部材の接合部なども気密テープ処理。
四角四面で総二階建て、シンプルな構造、シンプルな断熱気密ライン。
建て方作業もやりやすくて想像以上にスムーズに現場が進みます。
作業しやすいってことはキチンとした仕事をしやすいって事。
俗にいう「作業性が良い」ってヤツです。
「専務や佐藤君の設計よりも作りやすくていいね!」
と大工の声が聞こえたような気もしますが、聞こえないふりをしておきましょう。
無事に上棟しました。
高基礎が特徴的な独特なプロポーション。
異様な(誉め言葉)雰囲気。目立ちます。
水平構面の構造用合板張~設計者による施工状況確認~タイベックルーフライナー張
通常、屋根の下葺防水層は一層のみですが、地蔵のエスネルはそれが二層。
安心安全の設計です。
その上に屋根垂木を転がし、野地合板を施工。
これが屋根の通気層となります。
で最後に屋根ルーフィングを施工。
ガルバリウム鋼板の屋根を葺いて完了です。
外周面は耐力面材張(モイスTM)です。
構造計算の中で、
耐力壁の強弱を使い分けて耐震性のバランスを取っているため、
場所によって釘の種類やピッチが違います。
間違いが起こりやすい工程なので、施工する大工としっかりと擦り合わせを行いましょう。
モイスの継ぎ目は気密テープで塞いで更なる高気密を狙います。
付加断熱材(ネオマフォーム60mm厚)の施工。
手練れの折田棟梁が手際よくカットして張っていきます。
やっぱりグラスウールマットによる付加断熱と比べると施工がスピーディ。
また雨降って濡れても致命的ではないので気持ちに余裕も生まれます。
繊維系断熱材による付加断熱・・・材料価格は安いが施工に手間がかかる
発泡ボード系断熱材による付加断熱・・・材料価格は高い施工に手間がかからない
トータルの費用感で言うと、後者の方が少し安いかな?という程度。
ちなみにダイキョーはどちらもやっていますが、
一長一短あるのでどちらが絶対正義という事もないと思います。
外壁下地のタイベックシートを張って、
窓まわりやダクトの防水テープを張って、
外壁下地木材を取り付けます。
窓まわりの気密処理~壁内の断熱材施工~防湿シート貼
このあたりで突然、“住学” で同業者向けの現場見学会(勉強会)が開催される事になりました。
「ダイキョーさんの素晴らしい気密断熱工事をぜひ皆さんに見て貰いましょう!!」
と村松さん。
校長先生がそう言うのならば、断る理由もありません。
正直、ほんの少しだけ
「まじか・・・同業のプロに見られるのか・・・緊張するな・・・やだな・・・」
という気持ちもありました。
急な告知だったのでそんなに大勢は来ないだろうと踏んでいたのに・・・
いっぱい来た!いや、来ていただいた!
県内で活躍されている同業他社。建築のプロです。
こんな大勢のプロに自社の建築現場を見られる機会なんてまずありません。
少しビビっていましたが怯んでいても仕方ないので、
前向きに対応させて頂きました。
〇新住協方式のボード気密工法の解説
〇気密補強の方法
などなどを御説明。
お褒めの言葉を頂いたり、納まりの質問があったり、プロからの意見は的確ですね。
フタをあけてみればとても有意義な勉強会でした。
「同業他社は敵」という前時代的な考え方よりも、
「同業他社と共に伸びる」がイマドキです。
住学の考え方には共感します。
そうやって建築業界のレベル底上げがなされていけば、
エンドユーザーの恩恵にもつながり、
“地場工務店で家を建てる” という事の価値が今まで以上に高まってくるはず。
家の守り手として、末永く存続し続けるように頑張りたいものです。