冬場に伺うOB様宅の定期点検。
全館暖房の効き具合を体感出来たり、
サーモカメラで温度ムラを視認したり、
電気代の情報を頂いたりと、
色んな情報を得られるので、大変有意義なものです。
先日は “井土巻の家2” に一年点検に伺ってきました。
屋内は整理整頓され、とってもキレイに住んで頂いています。嬉しいですね。
床下エアコンによる全館暖房も快調で、
玄関ドアを開ければ土間からもう暖かい。
この日は今シーズンの冬としては珍しく、随分と寒い日でした。
外気温は0℃~1℃で、日中も気温が上がらず、雪が降り続く。
これぞ新潟の冬という感じ。
床下エアコンの設定温度は21℃で運転。
夜寝るときは暑いので停めているそうです。
(設定温度を下げるだけでもOKですよ)
LDKの温湿度計は22℃ほど。
この建物の外皮グレードはG1クラスなので、
トリプルガラスでは無いし、外壁付加断熱もしていません。
それでも家中は均一に暖められ、とっても快適です。
床下エアコンはやっぱり冬場の体感が抜群に良い。
廊下の床はもちろん、家中隅々までしっかり暖かい。
二階に上がるとさすがに2℃ほど下がりますが、
それでも室温は20℃あるわけで、寒いわけでは無い。
冬は1台の床下エアコンで全館暖房。
夏は1台の壁掛エアコンで全館冷房。
・Ua値=0.41W/㎡・k
・Q値=1.22W/㎡・k
・C値=0.18cm2/㎡
・延床面積36坪程
これで年間(一年目)のトータルの電気代は約18万円だそうです。
暖房初年度は基礎コンクリートの水分が飛んでないので、
暖房エネルギーが水分の蒸発エネルギーに奪われ、暖房費用がかさみがち。
二年目はもう少し安くなる見込みです。
参考までに “花園の家2” のデータを御紹介。
“井土巻の家2” と家族構成や間取り、規模が近く、比較しやすい。
・Ua値=0.31W/㎡・k
・Q値=0.92W/㎡・k
・C値=0.31cm2/㎡
・延床面積35坪程
このお宅の一年目の電気代は約15万円。3万円ほど安いですね。
その差は断熱グレード。
こちらは付加断熱とトリプルサッシを装備したG2グレード仕様なので
やはりエアコンの負荷が小さくそれが3万円/年という差が出ています。
Q-pex(温熱計算ソフト)の燃費シミュレーションの数値にかなり近いです。
30年住めば90万円の差。
これをどう考えるかは奥が深い話。
当然G2の方が建築コストが多くかかるので、「どちらが絶対的によい」とは一概に言いにくい。
昨今の高断熱住宅界隈はスペック競争になりがちなんですが、一番大切なのはバランス感。
費用対効果と言うか、
イニシャルコスト × ランニングコスト × 快適さ
のバランスですよね。これがとっても奥深い。
“ちょうどいい温熱性能” ってのはどこらへんなのでしょう。日々勉強です。
いずれにせよ、
快適に経済的に暮らすならば、やはりHEAT20 G1グレードは必須。
初期投資できる余裕があるならばG2グレードもおススメ。
もっとやりたい方々はG3グレードでしょうか!