大恭建興

現場の様子(沢田の家) その二

2024.03.04 / 家づくり

皆さま “ちいかわ” を知っていますか?

なんか小さくてかわいいやつを略して “ちいかわ” だそうです。

マンガ作品でして、めざましテレビ内でもアニメ放送されております。

妻と長女が御執心でして、

私も何気なくアニメを見始めたらハマってしまいました。

東京原宿のちいかわランドまでグッズを買いに行っちゃうくらい、

小幡家ではちいかわが盛り上がっております。

ちなみに私の推しキャラは「うさぎ」。

超マイペースで飄々としているけど実は仲間想い、

更に鋭い洞察力を兼ね備え身体能力も抜群な狂人。

それは男が憧れる “強者” そのものですね。

私もうさぎのような強者になれるように精進したいと思います。

“沢田の家”

雪が本格的に降る前に(12月中に)基礎工事を終えて、

春になったら上棟するスケジュールで動いておりました。

住宅街ゆえに敷地がコンパクト、

雪がたくさん積もると除雪した雪を置いておく場所もないのでそんな段取りでしたが・・・

結局、雪はあまり降りませんでした・・・

暖冬小雪はありがたいけど!!目論見は外れました!!

地盤改良(環境パイル工法) ~ やり方設置 ~ 

いつも通り、床下エアコン向けの基礎仕様です。

一体打設ベタ基礎 → コンクリートの打継が無くなり、白蟻侵入経路も無くなる

地中梁構造 → 基礎内部の立上りが少なくなり、床下暖房の暖気が巡りやすい

構造計算(許容応力度計算)により一棟づつ、基礎コンクリートの鉄筋や梁断面を決めております。

設計図とおりに配筋されているか自社でチェック。

その後、外部検査機関の建築士による配筋検査が入ります。

耐震性能や耐雪性能の要となる重要な部分であり、

あとからやり直しが出来ない部分ですから、確認が大切。

コンクリートのかぶり厚さも確認。

そこには生身の人間が組んだ大量の鉄筋があるわけで、職人の技量や知識の差もあります。

作るのは人間、間違いがある前提でチェックしていきます。

内部の型枠を組み立ててアンカーボルトをセット。

その後、アンカーボルトの埋込長さや位置を全数チェックします。

昨今の木造住宅は高耐震設計が多く(積雪荷重を見込んだ耐震等級3とか)、

必然的に高倍率の耐力壁が増えてきて、

柱の引抜力も大きくなってきて、

ホールダウン金物用の太いアンカーボルトがたくさん必要となります。

正に耐震の要ですから間違いの無いようにしっかり確認しましょう。

幾重ものチェックポイントを経て、生コンクリート打設です。

この時点で12月下旬、夜の外気温は氷点下という時期。

厳寒期の生コン工事ですから、コンクリートの品質を担保するために配慮が必要です。

配慮その①

生コンは一定の温度があることで水和反応が進み、硬化するんですけど、

冬はその温度が低く硬化が進まず、想定した強度が出にくくなります。

だからあらかじめ通常時よりも高強度のコンクリートを使う事で、強度を担保するわけです。

これを“温度補正”と呼びます

たとえば、構造計算上必要な強度が30Nとして・・・

通常の生コン工事:30Nの生コンを打設、硬化後の強度は30N ∴OK

冬の生コン工事(温度補正なし):30Nの生コンを打設、硬化後の強度は27N ∴NG

冬の生コン工事(温度補正あり):33Nの生コンを打設、硬化後の強度は30N ∴OK

ざっくりいうとこんな感じ。

今回は33Nの生コンを施工します。

配慮その②

建築施工監理(管理)の教科書には、

「外気温が5℃を下回る場合、生コンクリート工事は原則NG」と書いてあります。

低温外気にさらされて生コンが持っている水分が凍ってしまうと、

構造強度が不足したり、肌がボロボロになったり、いわゆる凍害という状態になるからです。

新潟の気候だと12月~3月はほとんどの日が最低気温5℃以下になりますよね。

なのでこの時期は、下の写真のように仮設テントを組んで工事現場を温室化しております。

打設日の一晩は、現場監督泊まり込みでストーブを焚き続けます。

現場監督各位、毎度おつかれさまです。

こうすることで外気温が氷点下でも室温10℃程度はキープ可能。

ストーブを焚かなくても外気にさらされるよりは遥かに良い。

その後の養生期間も長めにとって、しっかり硬化して頂きます。

そんなこんなで、今回も綺麗なコンクリート肌に仕上がりました。

このような配慮があれば、真冬の工事でも良質なコンクリートが作る事が出来ちゃいます。

基礎コンクリート完成。

しかしまぁ、今年は降雪量が少なくて助かります。

大工工事開始。

土台は工場で防腐防蟻処理されたモノを使用。

大引材(杉材)は現場にてホウ酸処理(防蟻処理)してから施工します。

このように地面に近い部分の木材には白蟻対策を施し

さらに一体打設ベタ基礎ですから、白蟻被害のリスクは極小であります。

柱や梁は県産杉を使用。

ウッドショック以来、可能な範囲で国産材を使うようにしております。

代表的な輸入材であるベイマツなんかは強度面で魅力的なんですけど、

やっぱり地産地消が自然な流れかと。えすでぃーじーず的な話ですね。

無事に屋根がかかりました。祝上棟です。

今回は小林棟梁に腕を振るって頂きます。

よろしく頼みます。

小幡 大樹

小幡 大樹

専務取締役・一級建築士

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