大恭建興

制震ダンパーを装備した

2018.09.13 / 家づくり

最近よく耳にする“制震”というワード。
木造住宅はほぼ全て耐震設計で作られているので、
設計者としてもあまり馴染みのない言葉です。
過去に自分が設計した物件で制震構造のモノはありませんし、

木造住宅の構造計算(許容応力度計算)=耐震計算

という大前提があります。

耐震=スジカイを増やして建物を固くして揺れに耐える。
(木造住宅の地震対策は基本的にそれしかない)

制震=ダンパー等で地震力を吸収し揺れを小さくする

実務レベルで制震構造を深く理解している建築士なんて
ごく一部の専門職の方々だと思います。
制震の計算?なんてものも私にはよくわかりません。
(イメージはわかるが制震効果を数値で定量的に説明できない)



例えばこの商品↑
メーカーさんの試験棟で得られた制震効果は物凄い。
「揺れを95%減」というのは本当だろうか。
それを信じるならば素晴らしいモノだ。
一定の制震効果があるのは確かだろうと思う。



土川の家で初の制震ダンパー採用。
制震ダンパーに期待するのは耐震性能の低下を抑える事。
一度、大地震に見舞われた木造住宅は少なからず耐震性能が低下します。
繰り返しの大地震は想定外なんですね。
そこで制震ダンパーを設置することで揺れを抑え、
耐震要素へのダメージを最小限にする。それが制震ダンパーの役目。



また、耐震の最高等級である等級3をクリアする建物であれば、
大地震による被害は殆どないという話もあります。
制震云々という前にしっかり構造計算をしてまずは耐震等級2以上を確保し、
まだ予算的な余力があるならばその先に制震も考える。
これが正しいルートの様な気がします。

“柔”の制震↓
地震力を受け流す。北斗の拳で言うと“トキ”



“剛”の耐震↓
地震力を受け止める。北斗の拳で言うと“ラオウ”



土川の家は両者が共存した、
いわば“ケンシロウ”のような構造体なのであります。

小幡 大樹

小幡 大樹

専務取締役・一級建築士

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