大恭建興

現場の様子(片貝の家) その三

2021.12.03 / 家づくり

上棟後、耐力面材の施工。針葉樹構造用合板。

ダイライトやEXボードなどの不燃系耐力面材よりも粘りがあって、

釘がめり込みにくく、施工品質の管理はしやすい。

釘の種類間隔、縁空きやメリコミ状況を確認。

この面材が気密層になるという考え方なので、

継手を気密テープ処理していきます。

その後、外壁付加断熱材としてネオマフォーム45mm厚を施工。

サッシ取付。

今回は、

東西北面の窓はトリプルガラス、南面は冬季の日射取得重視という事で複層ガラスとしています。

南面は大きな窓が多く数も多いので、複層ガラスとすることでコストダウン効果も得られる。

冷輻射軽減や結露防止の観点で言えばトリプルガラスが有利だけれども、

暖房負荷(暖房費用)の話をすると、複層ガラスにしたらかといって大きく劣るわけでもない。

トリプルガラス・・・屋内の熱を外へ逃がさない。屋外からの直射日光熱が入らない。

複層ガラス・・・屋内の熱が外へ逃げる。屋外からの直射日光熱が入る。

簡単に乱暴に表現するとこんな感じ。

入ってくる熱と逃げていく熱の収支としては大差ないという事。

厳密に言うと新潟は冬季日射量が少ないのでトリプル有利と思いますが、

冬季日射量が多い太平洋側は特にその傾向が強く、

初期費用を抑えるという意味では南側複層ガラスもアリです。

基礎断熱材の施工。

基礎外周部の内側のみに断熱材を張り付ける “基礎内断熱” です。

PSF3種bの100mm厚。

白蟻リスクとイニシャルコストを考えるとこの “基礎内断熱” はバランスが良い。

もっと高断熱化するのであれば “基礎外断熱” の併用も視野に入る。

特に床下エアコン暖房の場合は基礎コンクリートからの熱損失が大きいので、

内外断熱併用は暖房費用削減に効果的。

壁内断熱材施工。高性能グラスウール16kの105mm厚。

その後、防湿シートを隙間なくビシッと張り、コンセント廻りやダクト廻りを気密テープ処理。

中静棟梁はじめ熟練工の手による、丁寧な施工です。

タイベックシート(透湿防水シート)の施工 ~ 各部防水テープ処理 ~ 防水検査 ~

外壁下地木材取付 ~ このあと外壁施工に続く。

24時間換気システムのダクト施工。

寒い時期になると恩恵を感じる “全熱交換式” の換気扇が標準仕様。

簡単に乱暴に言うと、

ガンガン換気しても屋内が寒くならない(乾燥しない)摩訶不思議な換気システムです。

冬季の快適性に直結するものですから、これは必須だと考えています。

今のところ工事順調に進行中。

実は最近、各方面から材料の欠品や納期遅延の連絡が入ってきています・・・

特にガス給湯器やガスコンロなどはモノがありません。危機的状況と言っていいかと。

施主様に御迷惑をおかけしないように先手先手を打って動いていきたいと思います。

小幡 大樹

小幡 大樹

専務取締役・一級建築士

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