壁の断熱材は定番の高性能グラスウール。
袋入品ではなく裸品を使用し、
別張防湿シートを使う事で精度よく防湿層を施工していく。
繊維系断熱材は適切な施工さえすれば、
長期にわたって性能を発揮できる優れた材料です。
費用対効果も高くて、おススメであります。
建物の気密工事が終わったら中間の気密測定↓
結果は C=0.2cm2/㎡ といつも通りの良好な数値。
担当の折田大工は涼しい顔してますが。。。
この数値をコンスタントにたたき出すには、工法への理解と施工への工夫が必須。
現場の職人(大工、電気屋、配管屋)と現場監督、設計者の3者のレベルが
一定の域に達してないと無理でしょう。
防湿層?気密層?断熱層?防風層?防水層?
それぞれを適切に区別して、理解して施工を進めるのが大切。
実際のところC=1.0cm2/㎡を下回っていれば実燃費に大きな影響は無いが、
経年時の性能低下を考えれば隙間が少ない方がいい。
ちなみに日本が誇る住宅の省エネルギー基準「次世代省エネ基準」だと
長岡市(Ⅲ地域)はC=5.0cm/㎡以下という恐ろしく緩い基準値・・・
逆にどうやったらこんな数値が出るんでしょうか。不思議だ。
床面の暖房通気スリットは窓付近に設けて、コールドドラフト対策とする。
トリプルサッシでも窓からの冷輻射はあるので。
リビングには吹抜と大開口サッシを設けて日射を取り込みます。
真南に道路がある敷地なので、セオリー通りに南面大開口です。
太陽高度の低い今の時期、晴れていればドカッと太陽光が入ってきて暖かい。
新潟エリアは冬の日射量が少ないとは言いますが、ゼロではありません。
複雑な装置に頼らず、自然エネルギーをうまく生かす。
建物の構造はなるべくシンプルに。
現場の様子(椿澤の家) その六
2016.02.01 / 家づくり小幡 大樹
専務取締役・一級建築士