“桜咲く公園脇の小さい家”
上棟後、順調に工事が進行中です。
ネイティブディメンションズ(言いにくい)の鈴木さんが設計されたこのお宅。
同じ高耐震高断熱の家にも色んな作り方があるものだなと、
学びになるポイントが色々とあります。
まず、耐震要素(耐力壁)が構造用合板のみで単純明快でわかりやすい。
なんかこう、すごくシンプル。
アレもコレもと使い分けたりしないから現場も助かります。
材料のロスも少ないし、ミスや不整合も減らせる気がする。
それだけで “現場を知っている設計者” という感じがしますね。
メモメモ・・・
気密層(防湿層)の考え方もダイキョーとは違います。
普段だったら耐力面材の継手に気密テープを張って、
面材そのものを気密ラインとするのですが、
鈴木さんは面材外側にポリエチレンシートを張って、
気密層(防湿層)としています。
外張断熱材のネオマフォームは分厚く、120mm厚。
壁の断熱はそれだけで、壁内は空っぽ。
昨今流行りの “付加断熱” ではありません。充填断熱なし、外張断熱のみ。
壁内に繊維系断熱材を入れないから、室内側に防湿層がない(必要ない)
ここがダイキョー仕様と大きく違う点で、
施工の省力化&簡略化に繋がるのであります。
そして気密ライン、断熱ライン、防水ラインがほぼ一致しているから、
それらが一筆書きで行ける。。。なんともシンプルで合理的。。。
透湿防水シートはタイベックシルバーが指定品。
通常のタイベックにアルミを蒸着させたモノで、
一定の遮熱効果が期待できるという商品です。
夏場の冷房負荷低減や快適性向上に効果があるかと思われます。
また、通常のタイベックと比べると耐久性も高い。
(値段も高いけど)
外壁下地もクロス胴縁仕様。
通気層の通気量が多くなり、夏場の熱流入を低減できるというモノ。
実はダイキョーでも一時採用しておりましたが、
施工手間がかかりすぎるという理由でやめてしまいました。
ここ最近は地球温暖化が進み、冷房期間&冷房負荷がどんどん大きくなってきて、
外壁通気層の重要性が高まっていると感じております・・・
自邸の様子(温暖化が進んでいるらしい)|ブログ|新潟県長岡市の注文住宅・新築・リフォーム・リノベーション 有限会社大恭建興 (daikyo-kenko.co.jp)
やはり “住まいは夏をむねとすべし” でしょうか。
外壁施工はまだですけど、可愛らしい、何とも言えないファサード。
アクセント使いのアンダーセン(木製サッシ)がポイントのようです。
鈴木さん御自宅のタバコ屋からの流れかな・・・
【ministock-04】小さい家の先-建築家の小さな自邸- - native dimensions blog (goo.ne.jp)
耐震等級3(積雪3m)という木造在来の躯体は初めて見ましたが、
無理のない構造設計ゆえに骨組みが“太い”という印象はありません。
ただ、壁量は相当に多く、
屋内の間仕切壁はほぼすべて構造用合板による耐力壁となります。
壁倍率5倍~6.6倍の壁がビッシリ並ぶ様は圧巻です。
構造用合板による耐力壁は、釘の種類や間隔を調整して倍率を使い分けます。
今回は4種類、このあたりは馴染みがありますね。いつも通りでOK。
気密工事が完了したタイミングで中間の気密測定を行います。
測定中(減圧中)に隙間がありそうなところに手を当てて空気漏れを探す高橋監督。
タバコ屋ウインドウのジョイント部から、わずかな漏気があるようです。
あと、引違窓のレール部からも同様に漏気が・・・
まぁ探せばあちこちに漏気はあります。そんなものです。
それでも C値 = 0.1 cm2/㎡ ですけどね!!
折田棟梁、GOOJOBです。
鈴木さんにも立ち会って頂き、御納得頂きました。
現場の職人の技術と配慮だけでは、こういう数値は出ません。
やはり、気密性能を担保しやすい設計が重要です。
平面断面共に凸凹しない、スライド系サッシを避ける、一筆書きの気密ライン、
など、設計側ができる配慮もたくさんあります。
大工工事は後半戦。
気を抜かずに最後まで頑張ります。