施工実例解説です。
“敷地を活かした平屋の住まい”
と題してギャラリーに掲載されている栄町の家。
敷地ポテンシャルは高く、
南側に大きな河川があり、眺めも日当たりも抜群。
そんな素敵な敷地に建つシンプルな平屋建て。
下の写真では外構が手つかずですが、
ウッドフェンスや植栽が作り込まれる予定。
深い軒で守られた南面大開口はアンダーセンの木製サッシ。
冬季の日射取得重視ということでここだけはペアガラスとしています。
引込障子戸を組み込み、断熱補強もバッチリ。
自然素材なインテリアはいつも通りで、
無垢フロアや珪藻土クロスなどなどを使用。
キッチンはシンプルな造作品。L型ゆったりサイズ。
食洗器はドイツ製の大容量&ハイスペックなタイプが入ってます。
ガゲナウ製です。
ダイキョーではここ最近この手の食洗器の採用率が高く、
我が家もミーレ製を入れるつもりです。
一般的な国産品と比べると本体価格は高いけど、
大容量で洗浄力も高く、ランニングコストも安い。
キッチンからの眺めも良い。
庭に植栽やフェンスが出来るときっともっと良い。
外壁付加断熱とトリプルガラスサッシで固めた超高断熱な躯体は、
HEAT20のG2グレード相当。
Q=1.02W㎡k Ua=0.29W/㎡k 年間暖房負荷は21kwh/㎡
というQ-pexによる計算値。
昨日、点検を兼ねて訪問してきましたが、
今回の大寒波の中でも一台の床下エアコンでぬくぬくだったそうです。
訪問時のLDKの床面温度は極めて均一で24℃~26℃もある。
ちょっと暑すぎるかな。
Tシャツで寝てるそうです(笑)
35坪の平屋を一台の床下エアコンで暖房しているので、
各室の温度ムラが気になる部分。
平面的に広いので2台設置も考えましたが・・・
エアコンから一番遠い個室でも床面20℃ほどと、
許容範囲と言えるかな、といった感じ。
保険ということでエアコンを増設できるようにはしてあるけど、
とりあえずは無くても問題ないようです。
ただ、相対湿度60%を超えるような状況なので、
サッシに少し結露が出てました。
竣工後、最初の暖房シーズンということもあり
ちょっと湿度過多になっていたようです。
(初年度は基礎コンクリートからの水蒸気放散が多い)
イマドキの高断熱な家は「湿度を管理する」という意識が重要で、
どんなに高性能な窓でも屋内の湿度が高すぎると結露は起こる。
人間にも建物にもちょうどいい湿度というものがあるので、
それをキープするように住まう。
加湿を控えて換気扇の風量を大きくするだけで湿度が下がり、
結露は改善すると思われます。
施工実例 解説
2017.01.18 / 家づくり小幡 大樹
専務取締役・一級建築士