折田棟梁の強力なリーダーシップのもと、
大工工事が進んでいく。
自社大工&専属大工の大きなメリットは、職人の一定の技量が確保できること。
超高気密(C値0.1~0.5)をコンスタントにたたき出すには、大工の力が重要です。
上棟後の流れとして、まずは耐力面材(ダイライト)の施工。
釘の打ち忘れ、間隔が荒い、めり込みすぎ、
などの施工不良が無いように適切な施工が求められます。
また、ボード気密工法の基本となる大切な工程なので、
気密が出るように隙間が空かないように張る必要があります。
そして、ジョイント部にブチルテープを貼って、さらに隙間をふさぐ。
あくまで耐力面材が気密層なのです。内部に張る防湿層とは別物。
プロでも勘違いしている人が多い部分ですね。
南面には開口が沢山。冬季の日射熱を取り込む設計。
外壁に付加断熱を施します。
105mm厚の高性能グラスウールを付加して、合計225mm厚の断熱層となる。
一般的な家の2倍以上に相当する高断熱な外壁です。
マット状のグラスウールを現場カットして、はめ込んでいく。
大工は手慣れた手つきでサクサクと切っていきますが、
細かい凹凸部に合わせて切る作業は結構難しい。
特にスジカイや下地材が絡むような箇所は技術と配慮が要求されます。
隙間が空かないようにはめ込んでいく。
こんな感じで、グラスウールの施工は大工の技量に左右される部分が大きく、
不適切な施工の場合は色々マズイことが起こる。
職人だけでなく、設計者、現場監督など、
工務店全体としての技量が問われます。
雨に降られる前にタイベックシートを張って、ひと段落。
グラスウールを使った付加断熱施工は天候との戦いです。
濡らしちゃならないですからね。
やはりポリスチレンフォームのような
多少濡れてもいい断熱材も検討の余地ありかも。
現場の様子(西野の家) その四
2016.12.06 / 家づくり小幡 大樹
専務取締役・一級建築士