大恭建興

リノベ現場の様子(鷺巣町の家) その二

2019.04.13 / 家づくり

築33年の木造住宅リノベーション。

前回のブログ更新の後、

床を剥がして隅々までよく見てみると、

シロアリによる被害があちらこちらに散見されました。

もともとの土台は薬剤が注入されたタイプで比較的シロアリに強いとされているものですが、

床下空間が湿気っぽく、シロアリが快適に暮らせる環境だったようです。

被害にあった土台は新しいヒノキ材に交換。

既存のアンカーボルトはそのまま活かし、座金を大きいものにして対応。

ケミカルアンカーで両サイドも補強。

その後、湿気っぽい床下の土壌を薬剤で防蟻処理。

木部も併せて薬剤をタップリ吹きかけてシロアリをノックアウト。

新築工事の場合はホウ酸系防蟻材を使うケースが多いんですが、

これは「シロアリを寄せ付けない」というものであって、

「殺虫」という効果はあまり期待できません。

今回はシロアリがすでに入っているので、従来の農薬系薬剤で積極的にやっつけにいきます。

床下が土のままなので、防湿シートとコンクリートを施工し、

土壌からの湿気を防ぐ。

イマドキの新築なら大抵の家でやっている事ですが、

古い家は土のまんまというケースは多く、床下が湿気やすくてシロアリが好む環境になってしまう。

水を通さないビニールシートと6センチ厚のコンクリートと床下換気口があれば、

床下空間の乾燥を保てる。

これでバッチリ。耐シロアリ性は飛躍的に向上。

続いて構造体の補強。

スジカイや接合金具を増設して耐震性UP。

古い家は現行基準と比べると特に接合部が弱く、地震時はそこが弱点となります。

柱や梁、スジカイといった構造体を確実に繋ぎ止める金具が重要なんですね。

間取り小変更に伴う梁の補強。

ダイキョー専属大工の中で最年長の丸山棟梁が担当なので、

当時の作りも把握したうえで進められる。

「当時の作りはこうだったから、ここはこうなってるはず」

とか、古い木造に対する知見が豊富なのですごく助かるし、スムーズに現場が進みます。

私の2倍の人生経験は伊達じゃない。

小幡 大樹

小幡 大樹

専務取締役・一級建築士

大恭建興に相談してみませんか?
突然の訪問や無理な営業活動は一切いたしません。
新築、リフォーム、住まいに関する疑問・質問などお気軽にお問い合わせください。
カタログのご請求や見学会の来場予約もお待ちしております。
ページ上部に戻る