2021年のウッドショックから始まった木材価格の高騰。
その後、建築資材の相次ぐ値上げ、物価高騰。
さらに高性能化(主に温熱性能)の波も加わり、
ここ数年で住宅の価格もずいぶん高くなりました。
そんな社会情勢だけど、給料はなかなか増えないから、
新築住宅に手が出ないという世帯も増えてきているでしょう。
そうなると、値ごろ感のある中古住宅に目が行くのが自然な話。
仲のいい不動産屋に話を聞くと、ここ数年は中古住宅の流通も活発だそうです。
事実、ダイキョーでもここ数年、
既存住宅のリフォームリノベーション工事の御相談が増えてきています。
新築以外の住居取得の方法として、
既存住宅に性能向上(気密断熱&耐震)を伴った改修工事を施し、そこに住まう。
そういう家づくりが広く認知されてきた気がします。良い事ですね。
かくいう私の自邸も、築27年の実家をフルリノベーションしたものです↓
自然素材×高性能な家に二世帯で暮らす|施工例|新潟県長岡市の注文住宅・新築・リフォーム・リノベーション 有限会社大恭建興 (daikyo-kenko.co.jp)
自分の家|新潟県長岡市の注文住宅・新築・リフォーム・リノベーション 有限会社大恭建興 (daikyo-kenko.co.jp)
弊社、そのような家づくり、実は得意分野でありまして、
以前からコンスタントにリノベーション工事のお仕事を頂いております。
初めて挑戦したのは15年前、
2009年に竣工したこのお宅で初めて本格的なフルリノベーションを経験。
外観ビフォー↓
外観アフター↓
当時、すでに築年数40年超という古い木造住宅だったので、
基本性能は全然足りない状態でした。
その性能を現代水準へ引き上げるために、
耐震補強や断熱改修などフルコースで行いました。
再利用しているのは骨組みだけで、他は一新するという内容です。
内観ビフォー↓
内観アフター↓
当時、「リノベーション」と言っても「何それおいしいの?」
というリアクションの方々がほとんどでした・・・
同業他社に「ここまでやるなら建て替えた方がよかったんじゃない?」
と嘲笑されることも・・・
内観ビフォー↓
内観アフター↓
古い在来工法のお風呂から、ユニットバスに入れ替えると見せかけて、
また在来のお風呂を新設。
ガラス張りのスケスケお風呂。当時の私は尖っていたようです。
浴室ビフォー↓
浴室アフター↓
建築業界自体、スクラップ&ビルドが前提にあるので、
新築住宅を手掛ける業者は多いけど、
戸建住宅のリノベーション工事を行う業者は少ない。
理由は、
得意じゃない(できない) or やらない(儲からない)
といったところです。詳しく知りたい人は私に聞いてください。
・・・
話は冒頭に戻り、
15年前と現在では社会情勢が変わってきていて、
以前よりもリノベーションのメリットが大きくなっております(新築比)
これからは家づくりの新たな方法として、リノベーションが一般的になっていくのでしょう。
・・・
・・・前置きが長いな。
・・・
“学校町の家” の話をしましょう。
某大手ハウスメーカー製の住宅のリノベーションプロジェクトであります。
築28年ですが、素性のハッキリした軽量鉄骨造ですから耐震性に問題は無くて、
同世代の木造住宅に比べたら遥かに安心感があります。
そこにお住まいの施主様の不満は、間取りの不便さ、夏の暑さ&冬の寒さ(暖冷房費用) です。
それらをリノベーション工事で解決しちゃおうという話です。
既存の図面を読み込んで、現地調査を行い現状把握をしっかりとしてから、
改修計画を立てていきます。
また、施主様とじっくりと対話を重ね、
不満点や御要望を整理して、建築的にベストな提案をさせて頂きます。
今回は諸条件を勘案し、ワンフロアのみのリノベーション工事を行う運びとなりました。
ワンフロアと言ってもそれなりに広い家なので、床面積34坪程と十分な広さがあります。
リノベーションと言ってもすべての部位を工事する必要は無くて、
部分的な断熱改修もアリです。
ビフォー↓
アフター(予定)↓
工事内容としては・・・
間仕切壁を撤去し開放的な平面プランへ変更し、
床、壁、天井、窓の断熱改修を行います。
24H換気システムも第一種ダクト式全熱交換型を新設。
もちろん内装も自然素材たっぷりなダイキョー定番仕様で。
解体工事からスタートです。