大恭建興

リノベ現場の様子(学校町の家)  その一

2024.08.01 / 家づくり

2021年のウッドショックから始まった木材価格の高騰。

その後、建築資材の相次ぐ値上げ、物価高騰。

さらに高性能化(主に温熱性能)の波も加わり、

ここ数年で住宅の価格もずいぶん高くなりました。

そんな社会情勢だけど、給料はなかなか増えないから、

新築住宅に手が出ないという世帯も増えてきているでしょう。

そうなると、値ごろ感のある中古住宅に目が行くのが自然な話。

仲のいい不動産屋に話を聞くと、ここ数年は中古住宅の流通も活発だそうです。

事実、ダイキョーでもここ数年、

既存住宅のリフォームリノベーション工事の御相談が増えてきています。

新築以外の住居取得の方法として、

既存住宅に性能向上(気密断熱&耐震)を伴った改修工事を施し、そこに住まう。 

そういう家づくりが広く認知されてきた気がします。良い事ですね。

かくいう私の自邸も、築27年の実家をフルリノベーションしたものです↓

自然素材×高性能な家に二世帯で暮らす|施工例|新潟県長岡市の注文住宅・新築・リフォーム・リノベーション 有限会社大恭建興 (daikyo-kenko.co.jp)

自分の家|新潟県長岡市の注文住宅・新築・リフォーム・リノベーション 有限会社大恭建興 (daikyo-kenko.co.jp)

弊社、そのような家づくり、実は得意分野でありまして、

以前からコンスタントにリノベーション工事のお仕事を頂いております。

初めて挑戦したのは15年前、

2009年に竣工したこのお宅で初めて本格的なフルリノベーションを経験。

外観ビフォー↓

外観アフター↓

当時、すでに築年数40年超という古い木造住宅だったので、

基本性能は全然足りない状態でした。

その性能を現代水準へ引き上げるために、

耐震補強や断熱改修などフルコースで行いました。

再利用しているのは骨組みだけで、他は一新するという内容です。

内観ビフォー↓

内観アフター↓

当時、「リノベーション」と言っても「何それおいしいの?」

というリアクションの方々がほとんどでした・・・

同業他社に「ここまでやるなら建て替えた方がよかったんじゃない?」

と嘲笑されることも・・・

内観ビフォー↓

内観アフター↓

古い在来工法のお風呂から、ユニットバスに入れ替えると見せかけて、

また在来のお風呂を新設。

ガラス張りのスケスケお風呂。当時の私は尖っていたようです。

浴室ビフォー↓

浴室アフター↓

建築業界自体、スクラップ&ビルドが前提にあるので、

新築住宅を手掛ける業者は多いけど、

戸建住宅のリノベーション工事を行う業者は少ない。

理由は、

得意じゃない(できない) or やらない(儲からない)

といったところです。詳しく知りたい人は私に聞いてください。

・・・

話は冒頭に戻り、

15年前と現在では社会情勢が変わってきていて、

以前よりもリノベーションのメリットが大きくなっております(新築比)

これからは家づくりの新たな方法として、リノベーションが一般的になっていくのでしょう。

・・・

・・・前置きが長いな。

・・・

“学校町の家” の話をしましょう。

某大手ハウスメーカー製の住宅のリノベーションプロジェクトであります。

築28年ですが、素性のハッキリした軽量鉄骨造ですから耐震性に問題は無くて、

同世代の木造住宅に比べたら遥かに安心感があります。

そこにお住まいの施主様の不満は、間取りの不便さ、夏の暑さ&冬の寒さ(暖冷房費用) です。

それらをリノベーション工事で解決しちゃおうという話です。

既存の図面を読み込んで、現地調査を行い現状把握をしっかりとしてから、

改修計画を立てていきます。

また、施主様とじっくりと対話を重ね、

不満点や御要望を整理して、建築的にベストな提案をさせて頂きます。

今回は諸条件を勘案し、ワンフロアのみのリノベーション工事を行う運びとなりました。

ワンフロアと言ってもそれなりに広い家なので、床面積34坪程と十分な広さがあります。

リノベーションと言ってもすべての部位を工事する必要は無くて、

部分的な断熱改修もアリです。

ビフォー↓

アフター(予定)↓

工事内容としては・・・

間仕切壁を撤去し開放的な平面プランへ変更し、

床、壁、天井、窓の断熱改修を行います。

24H換気システムも第一種ダクト式全熱交換型を新設。

もちろん内装も自然素材たっぷりなダイキョー定番仕様で。

解体工事からスタートです。

小幡 大樹

小幡 大樹

専務取締役・一級建築士

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