皆さんご存知の通り、
ダイキョーの新築物件はすべて気密測定を行っております。
中間測定(気密工事完了時)と竣工測定の計2回。
中間測定は内装を仕上げる前、まだ是正工事が容易にできる段階で
大きなエラー(隙間)が無いかどうかの確認を行います。
万が一それがあった場合でも容易にリカバリー可能。
竣工測定はそれの結果発表的なイメージです。
要するに一つ目の狙いは、単純にエラー探し。
・・・
そして二つ目の狙いは、現場の意識向上。
気密測定は自分たちの仕事が数値となって現れるので、
現場には程よい緊張感が生まれます。
「しっかりやらにゃあいかんでしょ」という意識を皆が持つことが重要。
気密工事の結果発表という感じ。
そんなこんなで、
ダイキョーの気密工事は相応にハイレベルなモノであると自負しておりますが、
ただ自負しているだけじゃあ凄さが良くわからないので、
過去二年分の気密測定結果をまとめてみました。
2022年はお引渡しベースで21棟。
物件毎の測定結果を合計して棟数で割ると・・・
中間測定の平均値は C = 0.13 cm2/㎡
竣工測定の平均値は C = 0.13 cm2/㎡
時々良い結果が出るんじゃなくて、まんべんなくすべての物件が良い結果になっているのがポイント。
ダイキョーでは C = 0.1 クラスは特別な事では無くて日常的なモノであります。
2023年はこのような結果。
一棟だけ C=0.6 cm2/㎡ という数字がありますが、
これは弊社設計ではなく、気密性能に重きを置いていない設計のためです。
(引違窓や上下窓の多用、造作玄関ドア、複雑な平面断面プラン)
(設計者によって大切にしている事が違うというだけの話。良し悪しの話ではない)
ちなみにこの一棟を除外して平均値を出すと、竣工平均はC = 0.14 cm2/㎡ という結果になり、
小数点第二位四捨五入ルールに沿った平均値はC = 0.1 cm2/㎡ という事になります。
ダイキョー施工物件のC値は基本的に0.1、悪くても0.2 ・・・!!
・・・
で、ここからが大切。
こういう話をすると、同業他社から「だから何だ?」「0.1も0.5も燃費や体感に差は無いよ?」
と言われることがあります。
それは私も知っています。実際そうです。
しかし、竣工時の気密性能は時間の経過と共に低下していくんですね。
過去にダイキョー施工物件で、築5年のタイミングで測定した事がありまして・・・
5年後の気密測定|ブログ|新潟県長岡市の注文住宅・新築・リフォーム・リノベーション 有限会社大恭建興 (daikyo-kenko.co.jp)
この時も相応の気密性能の低下がみられました。
(躯体側というよりはサッシのエアタイト材が原因でしたが)
たとえば、
竣工時:C=0.1 → 20年後:C=0.5
これであれば燃費や体感ともに大きな問題が無い気がしますが、
竣工時:C=0.5 → 20年後:C=1.0
これだと燃費や体感に影響が出て来そうですよね。
かなり先の未来の話なので、断定的な事は言えないけど。
断熱も気密も、最初(建築時)にやれることをやっておく。
これが大切なんじゃないでしょうか。