“附船町の家”
各種仕上工事とクリーニングが完了、複数名のスタッフで竣工現場検査を行います。
まずは設計担当者が図面通りになっているかとじっくりと見て行きます。
その間、他の者は内装のキズや汚れをチェック、要是正箇所にマスキングテープをペタペタ貼る。
その後、建具の動きやエアコンや水廻りなどの設備機器がキチンと稼働するか見て行きます。
一人で見るよりも複数で見た方が見落としも防げるし、皆のチェックする目を養うという意味もあり、
この竣工現場検査はとっても大切な時間なんです。
「床ガラリと床材のクリアランスが少なくて固いからここは調整が必要だね」の図。
大工工事が完了したタイミングでは問題がなくても、
木材の伸び縮み等で後から不具合が出てくることもあります。
自然素材の家ですから木が反ったり隙間があいたりと、ある程度は仕方ありませんが、
それでもなるべく完璧に近い状態でお引渡できるように頑張っております。
造作ベンチの蓋を入念にチェックする高橋監督。
こういう可動部は木材の動きによる影響を受けやすい部分です。よく見て行きましょう。
ガラス戸の滑り具合をチェックする佐藤君。
最後に皆で建築的なディスカッション。
この家の良いところ、改善点やアイディアなどを話し合います。
施主様に満足して頂くのは当たり前として、
設計者や現場監督、現場の職人、皆が納得して家づくりができるように、
立場の垣根なく話し合うのが大切だと考えております。
家づくりに係わる人皆ハッピーなのが一番。
皆に必要とされる工務店でありたいものです。
ちなみに中間の気密測定結果は C値 = 0.14....
四捨五入ルールに沿って C値 = 0.1 cm2/㎡ でした。
小倉棟梁グッジョブ。
竣工時の気密測定結果は C値 = 0.13....
中間時と変わらず、C値 = 0.1 cm2/㎡ ですね。
統計はとっていませんが、ここ数年の基礎断熱物件だと
C値 = 0.1~0.2 cm2 しか出てないんじゃないかな?
気密保証として「C値は0.2以下をお約束」なんて言っちゃっても良いかも知れない。
杉板外壁と格子が象徴的なファサードです。
準防火エリアでG2~G3クラスを設計する場合、苦労するのは窓。
原則、防火戸という防火性能がある窓を使わねばならないのですが、これが厄介でして・・・
トリプルガラスの防火戸は高価過ぎる上に断熱性能も今一つ。
かといって複層ガラスの防火戸をたくさん設置するとトータルの外皮性能が物足りない。
正直、この防火戸がかなりの足枷になります。
が、それらを解決するために設計の佐藤君、様々な工夫を凝らしました。
詳しくはインスタグラムで佐藤君が書いているのでそちらをチェック。
・許容応力度計算による耐震等級3相当(積雪1.0m時)
・Ua値 0.28W/㎡・k(Q-pex4.20) ※HEAT20 G2グレード 断熱等級6
・C値 0.13cm2/㎡(竣工時実測)
・床下エアコン1台による全館暖房
・壁掛エアコン1台による全館冷房
・ZEH(oriented)認定