住宅の気密性能というものは、未来永劫続くものではありません。
木材の乾燥収縮やエアタイト材の劣化などで徐々に低下していき、
その程度が大きければ燃費性能に影響してきます。
“経年でどのくらい気密は悪くなるのか”
というデータも実物件で欲しいという事で
中貫の家で再度、気密測定を行いました。
2016年2月に竣工。竣工後2年が経過しています。
竣工時の測定結果(隙間相当面積)は、C=0.23cm2/㎡でありました。
再測定の結果はC=0.27cm2/㎡という結果。
誤差の範囲という気もしますが、ほんの少し気密は低下しているようです。
ボード気密工法と気密テープを併用した躯体であれば、
木造在来工法でも長期間、高気密を維持することは可能なんだろうと思います。
あとはサッシのパッキン劣化が大きいかな・・・
一定レベル(C=1.0程度)の気密性能があれば、
暖冷房には大きな影響が無いというのが定説です。
しかし、経年による気密低下を考えれば、
最初にやれるだけの事はやっておきたいですね。
ダイキョーでは全棟気密測定を行っていて、
C値=0.1~0.4cm2/㎡という高気密住宅ばかり。
質の良い職人や現場監督が揃っているから出来る事。
現場の人間に感謝ですね。
二年後の気密測定
2018.05.19 / 家づくり小幡 大樹
専務取締役・一級建築士