大恭建興

リノベ現場の様子(両新田の家) 

2022.10.15 / 家づくり

築40年程の木造住宅の大規模改修工事(リノベーション工事)事例をダイジェストで御紹介。

今のお住まいが古くて寒いので、

家族が快適に暮らせるように改修しようという案件です。

表面的な化粧直しではなく、

耐震や気密断熱などの基本性能を向上させるための工事であります。

「性能向上リフォーム」とか「リノベーション」とか、呼び方は様々ですね。

末永く快適に暮らしたいのであれば、中途半端なリフォームよりも、

こういった本格的なモノがおススメ。

・・・

もともとの断熱仕様は下記の通り。

床:無断熱

壁:袋入グラスウールマット50~100mm厚

天井:無断熱

サッシ:アルミフレーム+単板ガラス

換気:なし

冬寒くて夏暑い典型的な木造住宅です(築年数相応)

これを下記のような断熱仕様にアップグレードします。

床:PSF3種 60mm厚(根太間) + 30mm厚(屋内付加)

壁:袋入グラスウールマット50~100mm厚(既存) + ネオマフォーム40mm厚(屋内付加)

天井:セルローズファイバー吹込350mm厚

既存サッシ:アルミフレーム+単板ガラス + インナーサッシ(樹脂フレーム+複層ガラス)

新設サッシ:樹脂フレーム+トリプルガラス

換気:第一種ダクト式全熱交換型(ローヤルSE200RS)

・・・

まずは解体工事から。内部の床、天井を撤去。

間仕切壁は撤去しますが、外周部の壁はそのまま活かす作戦です。

こうすることで外装工事の材料や工数が減るので、コスト面で有利となります。

床下は明らかに湿っぽくてカビっぽい。

今のところ土台や柱に蟻害や不朽は見られませんが、

先の事を考えると湿気対策は必須。

束石で床組を支える昔ながらの床構成。

ここも今どきの仕様にアップデートしましょう。

束石と束を撤去して防湿シートを敷設、その上に防湿コンクリートを打設します。

生コンを流し込みながら表面をコテで抑えて整える。

防湿コンクリートの打設完了。

床下空間の防湿性が向上し、湿気にくくなりました。

不朽や蟻害も受けにくくなることでしょう。

コンクリートが固まったら床束を新設。

床組も堅牢に。

二階の間仕切壁と天井を撤去。

火打梁などの水平構面を固める要素が少なくて、

現行耐震基準と比較すると明らかに弱い。

火打梁を追加して水平構面を強化します。

内部壁には耐力壁を追加して、耐震性を向上。

耐力壁新設部は柱頭柱脚の接合金物も新設。

地震時、柱の引抜力が大きな箇所は基礎にアンカーボルトを増設して対応。

後付けの鋼製火打梁。水平構面を固める。

断熱気密の構成は下記のようなイメージ。

今回は外壁に手を付けずに室内側に壁断熱材を設ける手法です。

また、床断熱も二重とし、冬季暖房時の体感向上を狙います。

新設した根太床に断熱材を入れていく。

ポリスチレンフォームの60mm厚。

壁は室内側にネオマフォーム40mm厚を張る。

壁内は既存の袋入グラスウール100mm厚。

壁には防湿シート施工。ここで気密も担保します。

新たに設ける窓はダイキョー標準仕様のAPW430。

樹脂フレームにトリプルガラスが入った高性能窓です。

既存窓(アルミフレーム×単板ガラス)は撤去せずに、

インナーサッシを取り付ける事で断熱性能を向上させます。

何でもかんでも撤去新設すると、工事費用がどんどん嵩むので、残すものは残す。

メリハリをつけてコストコントロールしましょう。

二層目の床断熱施工。

30mm厚のポリスチレンフォームを床全面に敷いていきます。

こんな感じ。

あえて床下地木材を無くして、熱欠損を最小限にしております。

「荷重で床が凹むのでは?」という意見もあるかと思いますが、

板状の発泡スチロールは「面」で受ける荷重にはとても強い。

ベタ基礎のスラブ下に敷くくらいですから、強度は折り紙付きでしょう。

その上に床下地合板を張って、気密テープ処理して、ダブル断熱の床下地が完成。

この上に無垢フローリングを張っていきます。

天井組新設。

元々、真壁構造なので柱の欠き込みが多い。

凹凸や穴は発泡ウレタン断熱材で処理。

防湿気密シート施工。各部気密テープ処理。

下階に音が抜けないように、

2F床は遮音に力を入れました。

特殊な遮音性のある接着剤を用いて、強化石膏ボードを二重に張る。

中~高音域の音はかなり減衰されるため、TV音や会話音の遮音に効果的です。

吉野石膏の遮音フロアシステム。

私の自宅と同じ仕様でして、その性能は体感済み。凄くいいですよ。

天井断熱材の施工。

作業員が小屋裏に入って・・・

セルローズファイバー断熱材を天井裏に隙間なく充填。

あとは壁に石膏ボードを張って、造作家具作って、大工工事完了。

一部内装仕上げは珪藻土のヌリカベDIY。

お子さんも一緒にコテを持って練習。レッツDIY。

既存窓にはインナーサッシ取付。

窓の断熱性能を向上させる方法としては、最も簡単で安価。

コストパフォーマンス抜群の手法。

勝手口ドアにもインナーサッシ。

ここからは佐藤君撮影の竣工写真。

いかがでしょうか。

今のお住まいにしっかりと手を加えて、耐震性能や温熱性能を現代水準へアップデートする。

表面的な化粧直しじゃなくて、

基本性能にしっかりと手を入れて、長く快適に暮らせるように。

新築以外の家づくりとして、こういう手法もアリですよね。

他にもリノベーション工事やリフォーム工事が進行中です。

手が回れば本ブログにて紹介したいと思います。

小幡 大樹

小幡 大樹

専務取締役・一級建築士

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