屋根工事。
防水シート施工~チェック~ガルバリウム鋼板葺~雪止金具設置
耐力面材やスジカイなどの構造強度に関わる部分の施工が完了したら、
構造検査を受ける。
設計図通りに施工されているか?
釘の打ち忘れはないか?
接合金具の取り付け方法は適切か?
などなど、
自社検査と第三者検査機関によるダブルチェックが入る。
サッシを取り付ける。
トリプルガラスは重い・・・年配大工さんにはヘビーだ・・・
そして、外壁の透湿防水シート(タイベック)を張る。
サッシ廻りやダクト廻りに防水テープを隙間なく貼って、
雨水が入らないように確実に処理する。
木造住宅の外壁防水は2層構造になっていて、
外壁を張る前のこの段階で、すでに防水層が1層完成する。
この状態であれば横殴りの豪雨になっても雨は入らない。
木造住宅の防水に関するルールは、
“住宅瑕疵担保責任保険の施工基準”というものが用いられます。
このルールが悪いわけではありませんが、
あくまで“最低限度の防水性能を担保する”という印象です。
自主的に、この基準よりももっと良くできる部分は沢山あります。
作り手のモラルと言うか、向上心と言うか、そう言ったところですね。
防水に“完璧”は無いのですから。
電気屋と設備配管屋が外壁に穴をあけていく。
スリーブや電線、ダクト、給水給湯管、
外壁には多くの貫通部があるわけで、
あけた穴には責任をもって処理してもらわねばならないのです。
ダイキョーが標準仕様とする、
繊維系断熱材と防湿シートと耐力面材をつかったボード気密工法は、
どこにでもある普通の材料を組み合わせて作る最高に普通な工法なのですが、
“施工者のレベルに性能が左右される”という難点?があります。
外壁に一ヶ所穴をあけると、その穴に対して色んな処理をせねばなりません。
・断熱のための処理なのか(発泡ウレタンで隙間ふさぐ)
・気密のための処理なのか(シーリング材で隙間ふさぐ)
・防水のための処理なのか(防水テープで隙間ふさぐ)
・防湿のための処理なのか(気密テープで隙間ふさぐ)
コレを理解してやっている職人は少ない。
現場監督でもわかってない人が多い。
工法や考え方を理解してないと、いい仕事は出来ない。
断熱材の施工。
暖かそうなピンクの高性能グラスウールを壁内に入れていく。
室内側に防湿シートを張る。
このシートは気密のためではない、
壁内に水蒸気が入らないようにするためのもの。
隙間なくテープ処理する。
外部の防水検査の後、外壁下地材の施工。
無垢フローリングはオーク材↓
自然オイルを塗ってから、張っていきます。
現場の様子(摂田屋の家2) その五
2017.05.19 / 家づくり小幡 大樹
専務取締役・一級建築士