大恭建興

暖房と断熱の手法を整理してみる

2026.02.10 / 家づくり

先週末は “沢田の家” で住んでいる家の見学会でした。

沢田の家|新潟県長岡市の注文住宅・新築・リフォーム・リノベーション 有限会社大恭建興

この日の最高気温は氷点下1℃。THE寒波。暖房体感には持って来いの天候。

私も半日ほど現地でお客さんを御案内しておりましたが、そこで感じた事を少し書いてみます。

“沢田の家” は

高断熱外皮(G3グレード) × 床下エアコン暖房 というダイキョー定番仕様のお宅です。

御来場頂いた方々は皆口を揃えて「暖かいね~」とおっしゃいますが、

こういう高性能住宅が冬快適なのはもはや常識となりつつあり、

「まぁ正直どこの住宅会社の見学会行っても家中暖かいけどね」なんていう御意見も。

たしかに “1台のエアコンで全館暖房” を標榜する住宅会社はここ数年で一気に増えて、

工務店界隈の業界紙でも「断熱性能による差別化は終わった」なんて言われていたり。

ローコスト住宅と言えるような価格帯の家でもエアコン1台全館暖房を謳っていたり。

日本の住宅性能の底上げが進んでいるということですからこれ自体は好ましいことですが、

でもやっぱりまだ住宅会社ごとの “差” はあるはずなんです。

快適さの質、イニシャルコスト&ランニングコスト、暖冷房器具の修理交換、

これらのトータルバランスが重要なんです。

・・・

〇床下エアコン暖房と知見

壁掛エアコンによる暖房が悪いとは言いません。

ダイキョーでも床断熱+壁付エアコンは採用することもあるし、

そもそも自邸は壁付エアコン暖房です。

でもね、比較しちゃうとね、やっぱり床下エアコン暖房は快適なんです。

下のサーモ写真を見比べてみてください。つい先ほど暖房中のお宅を撮ってきました。

前者は床断熱(付加断熱)+壁付エアコン、後者は基礎断熱+床下エアコン。

見にくくてすみません、、、

どちらも室温は22℃程度ですが、床面温度が大きく違います。

床断熱の方は約19℃、基礎断熱の方は約24℃。

体感温度の算出式に沿って計算すると、後者の方が体感温度が1℃ほど高くなるんですね。

素人の方でも直感的にわかりますよね。足元暖かいと心地いいじゃないですか。

床下暖房が快適なのはちゃんと理由があるんです。

そんな感じであんばいのよい床下暖房。押さえるべきコツやポイントがあります。

1階床面の温度ムラ(平面方向)を抑える方法、1~2階の温度ムラ(上下方向)を抑える方法、

白蟻対策、床下設置に向いているエアコン機種、床下空間の清掃性、

などなど。10年以上積み重ねてきたノウハウがありまっせ。

・・・

もちろん床断熱工法を否定する意図はありません。

床断熱工法とするならば床の断熱層の二重に設けるとGOODです。

床の付加断熱工法については5年ほど前のブログに書いてますね。

現場の様子(天下島の家) その三|ブログ|新潟県長岡市の注文住宅・新築・リフォーム・リノベーション 有限会社大恭建興

下地木材の熱橋対策、床面温度向上、暖房費用削減(床下暖房比)、といったメリットがありますゆえ。

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また、大手ハウスメーカーの場合は、

ダクトエアコンと24時間換気を組み合わせた大掛かりな暖冷房システムの採用が多いと思います。

これもダメとは言いませんが、

イニシャルコストが大きく修理や入替の際の費用負担も相応です。

やっぱりシンプルで簡素な手法、普及品のエアコンによる暖冷房がおススメです。

・・・

〇余裕を持った外皮性能

「G2~G3グレード」「断熱等級6~7」

これも昨今よく見聞きするフレーズです。

ダイキョー標準断熱仕様だとG2~G3グレード、断熱等級6~7に該当します。

日本国内における断熱グレードとしては最高クラスですが、

結果的にそれをクリアしているだけであって、基準をクリアすることが目的ではありません。

総合的な外皮性能を高める事で経済的な全館暖房を実現しつつ、

屋内の温度ムラや冷輻射を低減して体感温度を高めたいという狙いがあり、

それを達成する手段として外壁付加断熱やトリプル樹脂窓を標準仕様としています。

下のサーモ写真は “ネオマ60mm厚+HGW16k 105mm厚” の付加断熱仕様の外壁。

外気温は0℃でも外壁室内側の表面温度は室温とほぼ同じ。不快な冷輻射はほとんどありません。

最小限のイニシャルコストでG2グレードをクリアしようとすると、

外壁付加断熱は無くてもなんとかなります。

もしかしたら窓はトリプルガラスじゃなくて複層ガラスでも行けるかも。

窓面積を絞って少し良い断熱材を壁内に充填すれば、、、ギリギリG2の完成です。

下のサーモ写真は外壁付加断熱が無いお宅の外壁でして、上の写真と気温室温はほぼ同じ条件。

壁の表面温度は19℃~20℃と、上の写真と比べると2℃~3℃低いですね。

わずかな差と思うかもしれませんが、これも体感温度へじわりと影響してきます。

そんな理由からギリギリG2じゃなくて、余裕のG2もしくはG3がおススメなんです。

快適さにも“質”がある、という話でした。

次の週末(2/15)は新潟市東区で住んでいる家の見学会を開催します。

快適な全館暖房をご体感ください。

2月8日(日)、2月15日(日)二週連続、住んでいる家のオープンハウスを開催します。|お知らせ|新潟県長岡市の注文住宅・新築・リフォーム・リノベーション 有限会社大恭建興

小幡 大樹

小幡 大樹

専務取締役・一級建築士

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