大恭建興

自邸の様子(ガレージ床を塗る)

2025.10.13 / 家づくり

土間コンクリート製の自宅ガレージ床。

8年前のリノベーション工事の際にここは触らなかったので、

施工後33年が経つ相当に年季が入った床なんですね。

当時、私の祖父と父(弊社社長)が二人仲良く木鏝で撫でたもので、

凹凸のあるハンドメイド感に溢れる仕上がりとなっております。

その表面の平滑性はゼロ。ヤスリか。

素人のDIYなので最初から平滑ではないのに加え、

度重なるクルマの出し入れや風化によりかなり荒れております。

もはや洗い出し仕上に近く、ジョリパットで言うところのエンシェントブリック仕上の様相。

ゆえにホコリやゴミが溜まりやすく、ホウキで掃き掃除してもなかなかキレイにならない。

ガレージ内がいつも埃っぽい感じで辛いので、防塵塗装をする事にしました。

最初は整備工場向けの二液性エポキシ塗装と考えましたが、

そうすると既存のコンクリート表面が完全に隠蔽されてしまい、

のっぺらな質感になってしまう・・・

それは嫌なのでクリア仕上で行く事にしました。

ヒビやオイル染みもあえて残すことで、いい雰囲気になるんじゃないかと思いまして。

まずは高圧洗浄機で土間コンクリート表面を洗浄していきます。

信頼と実績のケルヒャー。イエローボディが頼もしい。

楽しそうに汚れを吹き飛ばす社長。

御本人もまさか33年後にケルヒャーすることになるとは思わなかったでしょう。

凹凸に入り込んだ汚れは強固でして、

一見キレイに見える土間床から泥水がどんどん出てきます。

やってもやっても泥水が出てくるので、程々なところで勘弁してやりました。

人生には妥協も必要です。

・・・写真だとそれほどキレイになったように見えませんが、キレイになったんです!

もちろん落ちない汚れもあります。

こぼしたオイルや塗料だったり、灯油タンクからこぼれた灯油だったり。

油が染み込むともう落ちませんね。

それも味という事でそのまま行きます。

乾いたらいよいよ塗装工程に突入。まずは下塗りから。

大同塗料のユカクリート水系クリヤーという商品をチョイス。

ガレージ床用ではないので、耐摩耗性や耐油性に関してはボチボチでしょう。

ガレージで重整備するわけじゃないし、それほど頻繁に車を出し入れするわけじゃないし、

防塵目的ならこれで十分と考えました。良い子は真似しないでね。

まずは下塗り。

二液型なので硬化剤と主剤を混合して使います。牛乳のようなビジュアル。

表面の凹凸にも入るようにたっぷりと塗料を含ませてローラーを転がす。

二人で黙々と塗り進める。

二人で塗ればあっという間。簡単です。誰でも出来ます。

油染みがある部分は塗料の吸い込みが悪いですね。これはどうしようもない。

コンクリートに油をこぼすことの罪深さを知る。

数時間で下塗りが乾きました。

ここに上塗りを二回、塗り重ねていきます。

上塗りも2液型です。硬化剤を混ぜたら速やかに施工しましょう。

上塗り(一回目)を塗って、数時間おいて、上塗り(二回目)を塗る。

凹があるからどうしても液溜まりが出来てしまう・・・

乾いたら透明になるのでしょうか・・・心配です・・・

数時間後・・・はい!完成!

懸案の白い液溜まりもしっかり透明になり、ツヤツヤな土間コンクリートとなりました。

下の写真だと艶感がわかりませんね。

こちらの写真ならばこのツヤテカ感が伝わるでしょうか。

表面の凹凸にクリア塗料が入る事で、

ヤスリ状だった古い土間コンクリートの表面がビニール床のような質感になりました。

うん、なんとも言えない満足感。

これならモノを置いてもキズが付きにくいし、埃っぽさも抑えられる。清掃性も良い。

もともとのヒビやシミも馴染んでいて、悪くない。いや、むしろ良い。

古いコンクリートのテクスチャーを活かした防塵塗装の事例でした。

ガレージだけじゃなくて、

土間床がある家のリノベーションに使ってもおもしろいかも知れません。

小幡 大樹

小幡 大樹

専務取締役・一級建築士

大恭建興に相談してみませんか?
突然の訪問や無理な営業活動は一切いたしません。
新築、リフォーム、住まいに関する疑問・質問などお気軽にお問い合わせください。
カタログのご請求や見学会の来場予約もお待ちしております。
ページ上部に戻る