“ひ生の家”
上棟後の工事の流れ。
外周部の耐力面材(タイガーEXハイパー)施工。
この面材1枚あたり約70本の釘を打つわけで、面材は全部で70枚くらい使うから、
70本 × 70枚 = 4900本 ・・・!!
この量の釘を大工が現場で打っていくのです。おつかれさまです。
施工が完了したら、釘のチェック。
釘の種類、ピッチ、メリコミ、ヘリ空き、をすべて目視確認。
膨大な数量ですから、これを完璧に施工するのは至難の業です。
全体的には良好な施工状況でも、重箱の隅をつつけば何かしらのNG箇所はあるもの。
耐震性に直結する部分なのでしっかりと見て行きます。
面材の継手に気密テープを張って、より確実な気密層とします。
その後、付加断熱材(ネオマフォーム)を張っていきます。
このネオマフォーム、
発泡ボード系断熱材でありながら経年劣化による断熱性能低下はほぼゼロ。
グラスウール等と違って耐水性のある材料だから、施工時の雨濡れもOK。
各種外装(木製、板金、etc)で防火構造の認定も取得しているから、
準防火エリアで建築する場合は重宝します。
外壁付加断熱材としては非常にあんばいがいいですね。
透湿防水(デュポンタイベック)シート施工 ~ 外壁下地木材施工 ~
各部防水処理 ~ 外部防水検査 ~
内部の耐力壁施工。
スタンダードな筋交仕様(壁倍率4.0倍)をメインに計画しております。
筋交はなるべく欠点(抜け節)のない材料を使いたいところですが、
これも完璧がなかなか難しい。
材木屋に節の少ない材料を出してくれと依頼していても、
大きな欠点がある材料が現場に入る事もあります。
基準に乗らない材料は返品交換しましょう。
こちらは構造用合板を柱の内側に張る、筋交よりも高倍率な耐力壁です。
両側に張れば壁倍率6.6倍。要するに、筋交よりも頑丈な壁。
昨今の木造住宅は耐震等級3があたりまえになってきているので、
筋交だけでは耐力が不足する事も多々あり、
このような頑丈な壁が欠かせなくなっております。
面材系耐力壁は釘の監理が大切ですから、
外周部の面材同様、釘の施工状況をしっかりと確認していきます。
壁内断熱材(HGW16k 105mm厚)施工 ~ 防湿シート施工 ~ 各部テープ処理 ~
天井断熱材施工
セルローズファイバー吹込み、350mm厚。
実際の施工厚さは400mm~450mmといったところでしょうか。
この手の断熱材は施工後に沈下する性質があるので、
設計値よりも厚めに施工し、
沈下しても設計値を下回らないように配慮が必要です。
気密断熱工事が完了した時点で、中間の気密測定を行います。
C = 0.1 cm2/㎡ という代り映えのない数値です。小倉棟梁グッジョブ。
特に手直し等せずにこういう毎回このような数値ですから、
気密測定がただの儀式と化しております。
でもね、やっぱり確認することに意味があると思うのです。