“南区の家”
環境パイル工法による地盤改良を行い、足元を固めていきます。
長さ4mの木製パイルが計53本。
杉の間伐材を防腐防蟻処理したもので耐久性はバッチリ。
木だけど腐りませんので御安心ください。
また、他の工法と比べると材料製造工程における二酸化炭素排出が少ないのもポイントです。
こんな感じで専用の重機で木製パイルを圧入していきます。
施工時の騒音が比較的小さいので、住宅密集地でも施工しやすい利点もあったりします。
続いて基礎工事。
定番の地中梁方式一体打設ベタ基礎を作って行きます。
掘削 ~ 砕石敷均し ~
防湿シート施工 ~ 捨てコン打設 ~ 外型枠組立 ~ 鉄筋組立 ~
鉄筋組が完了したら、配筋検査です。
鉄筋の太さや間隔などが図面通りになっているか確認。
かぶり厚さ、定着長さ、補強筋、それぞれ適切に施工されているかをチェック。
膨大な量の鉄筋を人間が手作業で組み立てているわけですから、
間違いがある前提で見て行きます。
ミスを見逃さないチェック体制が重要なのであります。
その後、内部型枠組立。
一体打設の場合は型枠が宙に浮く形になるため、少しコツが必要です。
慣れた基礎屋(型枠屋)さんであれば、支持金具を用いて精度よく型枠を設置してくれます。
腕の良い職人との付き合いは大切にしたいものです。
アンカーボルトセット ~ アンカーチェック ~ コンクリート打設
12月下旬のコンクリート打設という事で、最低気温は氷点下予報。
打設直後のコンクリートは水分たっぷりなので、
氷点下の外気に晒されれば表面は簡単に凍結してしまいます。
これを “凍害” と呼び、
一度凍ってしまったコンクリートはもう固まる事はありません。
コンクリートの肌が荒れたり、深刻な場合は構造的な強度不足に繋がり、
低品質な基礎コンクリートとなるわけです。
そんな恐ろしい凍害を防ぐため、仮設テントを組んで加温養生を行います。
ダイキョーでは冬の恒例行事です。
コンクリート打設後すみやかにブルーシートで基礎をすっぽり覆い、
中で石油ストーブを焚いて温室化。
外気温が氷点下でも石油ストーブが一台稼働していれば、室温10℃以上をキープできます。
ただ、夜間も火を焚き続ける必要があり、安全管理のために誰かしら常駐せねばなりません。
(特に夜間の強風が怖い・・・)
今回は佐藤くんが現場に泊まってくれました。おつかれさまです。
高品質な基礎コンクリートを作るために現場は頑張っております。
十分な養生期間をおいて、型枠解体。
いつも通りの綺麗な仕上がり。
高品質な基礎コンクリートが出来上がりました。
厳寒期の基礎工事でも凍害対策をしっかりと行えば、特に問題はないという事です。
ここから大工工事、まずは土台敷から。
基礎天端に墨だしして、
土台にアンカーボルトの位置を出してからドリルで穴をあけて、
気密パッキンを基礎天端に敷いてから、座付ナットで締めこんで土台を基礎に固定する。
続いて建て方作業。
クレーン車と大工が連携して構造部材を組み立てていきます。
柱を立てて、梁を架けて、、、
束と垂木を組み立てて、野地板を張って、屋根ルーフィングを張って、無事に上棟です。
大工の皆様、寒い中おつかれさまです。
木工事担当は折田大工。
腕を振るって頂きましょう。