“森のエスネル”
上棟後、折田棟梁が見慣れぬ両面テープを柱や梁に張っております。
高気密住宅において、
耐力面材を気密層とするために気密補強として両面テープ(パッキン)を挟み込むことはありますが、
そういう目的の品ではありません。。。
では何か?
そう、地震の揺れを抑えるためのテープ “制振テープ” であります。
木造在来工法の住宅で “制振” と言うと、機械ダンパーを設ける手法が一般的かと思います。
ダイキョーでも過去にそういう家を造ったことがありました。
制震ダンパーを装備した|ブログ|新潟県長岡市の注文住宅・新築・リフォーム・リノベーション 有限会社大恭建興
それに対して、これは耐力面材と構造躯体の間にテープを挟み込むという手法。
揺れを抑える ≒ 層間変形を抑える
ゆえに、繰り返しの地震による耐力面材(釘)の傷みを抑えられると。
テープの場合は制振要素が耐力面材に隣接するから、その効果はきっと大きい。
ウォールスタットによる倒壊シミュレーションを見せて頂きましたが、
やはり制振テープの有無で大きな差がありました。
とは言え、耐震等級3の建物ですから、
制振テープが無くとも一度や二度の大地震では倒壊はしません。
こういう制振商材はその先の安心安全を得られるモノ。
規模や間取りによりますが、
一棟当たり30万円~という費用感です。
興味ある方はぜひ。
制振テープを張ってから、耐力面材(モイスTM)を施工して行きます。
施工完了後、釘の種類、間隔、ヘリあき寸法、めり込み過多、をチェック。
NG箇所はしっかりと是正してから次工程へ。
ちなみに制振テープを張る事で、結果的に耐力面材の継目も気密化されるので、
普段張っている耐力面材外側の気密テープ張は省略。
その後、60mm厚の付加断熱材を張っていきます。
信頼と実績の旭化成のネオマフォーム。
単位厚みあたりの断熱性能は最高水準、経年による性能低下もほとんど無い、
素晴らしい断熱材であります。
サッシ取付 ~ 透湿防水シート施工 ~ 防水テープ処理 ~外壁下地木材施工 ~
外部防水検査をパスしてから、外装材の施工に進みます。
エスネルと言ったらやはり二階リビング。
LDKは勾配天井で縦方向に広々していて気持ちよさそう。
平面的にはコンパクトですけど、ロフトやデイベッドなどの居場所がたくさんある、
小ささを感じさせない設計ですね。
土台や柱、柱や梁、梁と梁、
などのあらゆる構造接合部を金物で緊結していきます。
内部の耐力壁も耐力面材仕様ですから、釘の施工管理は大切です。
工事監理担当の村松さんにしっかり見て頂きましょう。
壁内断熱材充填。HGW16k 105mm厚。
その後、防湿シートを張っていきます。
1階の土台高さと床組高さが違うから、
防湿シートを先張りしたりと、細かい部分に配慮が必要です。
高基礎の床下空間はとっても広い。
基礎の内部の立上りにはネオマフォーム100mm厚を施工。
基礎スラブ上には30mm厚を全面に敷設。
スラブ上の断熱材に人や物が載っても凹まないように、上にシナベニヤを張る。
屋根断熱材はセルローズファイバーを吹き込み。
400mm厚の分厚い断熱層であります。
この上にポリエチレンシートを張れば、気密断熱工事が完了。
さて、気密測定の結果はいかに。。。